しっぽで高齢者を癒す「Qoobo」

高齢者の心身を守る「ふれあい」の力
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動物とふれあう喜びが感じられる「Qoobo」

撫でるとしっぽを振ってくれる

癒しを与えるセラピーロボット

癒しを与えるセラピーロボット

「Qoobo」はユカイ工学が開発したクッション型セラピーロボットです。動くしっぽが付いたかわいらしい見た目で、気持ちのいいさわり心地です。撫でるとしっぽを振って反応してくれます。そっと撫でるとふわふわと、たくさん撫でるとぶんぶんと振って応えます。また、撫でていない時にも気まぐれにしっぽを振ります。アレルギーのある人やペットを飼えない環境にいる人でも動物とふれあう喜びや癒しを感じられます。言葉のいらないコミュニケーションツールとして「しっぽ」に着目し、開発されました。使用者の想像力によって疑似的な心のやり取りを生み出すことができます。

シンプルだが大きな効果が期待できる

上記の通り、Qooboができるのはしっぽを振ることだけです。しかし、それだけでも様々な効果を見込めます。アニマルセラピーにおいては、人間は動物を撫でるだけでリラックス効果のあるホルモンが分泌されるといわれています。
同社が行った調査でも、Qooboと生活するだけで高齢者のストレスが大幅に軽減されたという結果が出ました。実証実験では特別養護老人ホームおよび介護老人保健施設の入居者40人に対し、Qooboの動作を見た時の反応を探る「初印象調査」と、一定期間共同生活を送る「本調査」が行われました。その結果、初印象調査ではしっぽが動かないQooboを見た時よりもしっぽが動いたQooboを見た時の方が明らかに高齢者の反応がよく、発語や撫でるなどの行動を促し、他者との活動を促すきっかけになることが分かりました。また、ポジティブな効果は初めてふれた時だけでなくその後も継続することも確認されました。そのため、従来のコミュニケーションロボットに見られる「飽き」による効果の低下がなく、継続的に効果を発揮できます。さらに、心理状態の気分尺度である「緊張・不安」「抑うつ・落ち込み」「疲労感・無気力感」を軽減する効果も確認されています。

安価で購入しやすい

Qooboは他の製品と比べて安価である点も見逃せません。高性能ロボットは10万円以上しますが、Qooboは1万円を少し超えるほどの価格で購入できます。しかも通販で購入できるので手間がかかりません。開発者によれば、「かわいらしさや愛着を感じられる表現力を持ち、なおかつ量産可能な部品を使用することでコストダウンに成功した」とのことです。
なお、Qooboは2018年から販売していますが、この度のコロナウイルスの影響に伴いリモートワークをする人々からの需要も伸びています。リモートワーク中に膝の上にのせて使うなど、開発者も予想していなかった利用法が広まっているようです。

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