仲間と共に日々の生活を楽しむ場
高齢者サロンとは介護予防事業の1つで、住み慣れた土地で生きがいを持ちながら日々の生活を送れるように高齢者が集まる場所のことです。1994年から全国社会福祉協議会が中心となり事業拡大を進めてきました。高齢者同士のふれあいの場である高齢者サロンは地域住民が中心となって運営しており、高齢者であれば基本的に誰でも参加できます。
気軽に通えて無理なく楽しめる場であり、誰でも参加できます。年齢に限らず地域住民が自由に参加できるサロンや、子どもとの交流を目的に運営しているサロンもあります。地域の民生委員や自治会の役員、ボランティアの方々が主体で運営しています。参加者がボランティアで運営に関わることができるサロンや、市町村の社会福祉協議会が支援しているサロンもあります。
高齢者サロンは高齢者が気軽に立ち寄れる場であることを目的としているため、公民館や集会所、個人宅などが開催場所であることが多いです。頻度については月に1回程度で、数時間の活動で参加者や運営側に無理のない範囲で行われます。参加は強制ではなく、あくまで自由です。費用は基本的にかかりません。参加費が必要な場合は参加者の負担にならない範囲で金額を設定します。
高齢者たちが主体的に活動していくことで自身に社会的役割を見出し、社会参加への意欲を高めることができます。活動を共にする仲間を作ることで引きこもりを防ぐ効果も見込めます。また、仲間同士の呼びかけによる見守り効果も期待できます。
高齢者サロンに足を運び、無理なく身体を動かすことで身体活動量が増えます。仲間同士で会話をすることで脳にも刺激があるため、認知症予防の効果もあります。介護予防という点においても高齢者サロンはメリットが大きいのです。また、曜日と時間を決めて定期的に開催することで生活にメリハリが生まれます。参加者は外出することで身だしなみにも気を遣うようになります。食事や血圧測定、健康チェックなどの保健指導も行われるため、自身の健康について関心を持ち、健康維持に取り組むようになります。
高齢者サロンの活動内容は基本的に参加者同士で話し合って決めます。参加者の興味や関心に合わせて自由にプログラムを作れるため、季節ごとのイベントなども楽しめます。代表的なものとしては「ストレッチや体操などの運動」「手芸や編み物などの手作業」「レクリエーションやゲーム」「地域の子どもや若い人との交流」「料理や会食」「カラオケや音楽鑑賞」などが挙げられます。